2009年10月16日金曜日

衝撃というか不快の極み「Antichrist」


今年5月のカンヌ映画祭でブーイングの嵐、
先日のNYプレミアでは失神者まで出たという
ラース・フォン・トリアー監督の新作「Antichrist(原題)」。
日本では公開未定の状況(なのかな、最新情報知らず)
ということで、ロンドンで鑑賞してきました。

別にこれが観たかったわけではなく、ちょうど空き時間に
二番館(やや古い映画を安くみれる)でやっていたので、
事前情報なしで観たのですが。

観賞後に食欲が失せました。

主演はウィレム・デフォー&シャルロット・ゲンズブール。
幼い息子を失った夫婦が、ショックを癒すため山荘で
過ごすうちに妻の精神状態が悪化し・・・というストーリー。

過激、というか生々しい性描写と痛すぎる残酷シーン。
途中で、「あ、これホラーなのね」と気づいたのですが
わたしはホラーは笑いだと思ってるので
その意味ではシリアスすぎ。湿度高めの映像も
ジャパニーズホラー意識してるのかな? という感じ。
トリアー監督って、いつも主演女優に対する歪んだドSの
感情を感じるんですが、これはとくに強烈。
女性に対してものすごい恨みとかコンプレックスが
あるんじゃないかなと思いました。
(アルモドバル監督と正反対のタイプ。あちらはゲイですが)

ショックを受けるという意味である種のパワーはあるけれど
個人的にはこれ大嫌いでしたね。
客席からも「Oh no...」みたいな声が出てました。
わたしは、あぶないと思ったシーンは直視しなかったです。
シャルロット・ゲンズブールの下半身が見たい人にはいいかもですが
エロさは皆無。人にはまったくおすすめできない作品です。

ただし、そういった残酷シーンをのぞけば
やりようによってはいい映画になったんじゃないかと思いましたけどね。

やっぱりこの監督は性に合わないです。

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